※新組織改編前に作成した記事です

saito04

齋藤宗香さん

  • 平成22年度修了(修士課程)
  • 株式会社ブレインパッド

入学動機を教えてください。

修士の学位を取得したかった、というのが動機です。MBAというより修士の学位という意識が強くありました。GSSMを選んだ理由としては、大学を卒業し てから約12年半、エンジニアとしてソフトウェア開発に従事してきましたので、工学系の大学院で、都内にあって、学費も私立に比べて安いので決めました。

授業についておしえてください。

1年次の1学期・2学期は、主に基礎科目(必須科目)の授業が開講されています。GSSMでは、≪マーケティング&ストラテジック・マネジメン ≫≪ファイナンス&アカウンティング≫≪オペレーション・マネジメント≫≪ビジネスインフォマティックス≫とバラエティに富んだ科目が特徴で、基 礎科目は、経営戦略や会計などに加え、数学や統計など数理系科目もたくさんあります。理系出身だった私は、数学など理系科目は楽に対応できました。しかし 専門外の科目はやはり難しく、同級生同士で助け合うことで乗り越えました。一方、肝心の研究は、かなり迷走しました(笑)。受験時に提出した研究計画書を もとに研究を進めて修士論文に仕上げるのが一般的な流れなのですが、私の場合は研究テーマの変更が必要でした。指導教員になっていただいた先生と何度も議 論し、1年次の終わり頃にやっと研究テーマを決めることができました。授業もそうですが、研究ってかなりのモチベーションが必要なんです。

特に印象的な授業はありますか?

ビジネスゲームです。これはGSSMの名物授業の一つで、コンピュータ上にプログラミングされた仮想の業界を舞台に会社を経営するシミュレーションゲームです。学生はチームを組んで、コンピュータ上で会社を経営しつつ、ビジネス構造などを分析していきます。最終回の授業では、株主総会が開催され、上位チームはゲームの勝因や分析内容を発表します。もちろん、最後は全員レポート提出が義務づけられています。私たち21期生の時は、あるチームの独断場でした。メンバーの一人が完璧なゲームの構造分析を成功させていました。自分たちのチームも健闘したのですが、及びませんでしたね。

プレゼンテーションの機会がたくさんあるそうですね。

授業内でのプレゼンテーションに加えて、修士論文のために概要発表会・中間発表会・最終発表会など複数回のプレゼンテーション が義務づけられています。私は、入学前から社内外でのプレゼンテーション経験があったのですが、前提知識が同じ方々を対象にしたプレゼンテーションと、さ まざまな分野の先生や同級生がいるGSSMでのプレゼンテーションは全く異なり勉強になりました。また同級生や先輩のプレゼンテーションを通じて様々な刺 激を受けることもできました。

仕事や家庭との両立はうまくできましたか。

開発職だったこともあって、比較的時間の融通が利く職場でしたので、ずいぶん助かりましたね。それでも朝4時に起床して、集中的にレポートや課題に取り組 みました。仕事と両立するためには、自分に適した時間の活用法を見つけることが必要だと思います。また私の場合は修了要件として定められているほとんどの 単位を一年次に取得したため、その後は研究とゼミに集中できたのも良かったと思っています。

入学してみて同級生について感想はありますか。

同級生も、ゼミで知り合った先輩方も、とても目的意識が高く刺激を受けました。特に感じたのは、MBAが取りたいという志向の方より、研究や学びを通じ て、仕事上の課題を解決したいという方が多かったことです。また、さまざまな業種職種の方がいますので、幅広い知識や経験に触れることで、視野が大きく広 がりました。

修士論文について教えてください。

私の研究テーマは、社会シミュレーション分野の研究で、製品や情報がどのように普及するのかについて研究しました。研究の進め方としては、2週間に一度、 指導教員の先生に研究経過を報告し、指摘を受けたり、議論したりしながら進めました。研究を行なう上での問題意識、研究の新規性といった大前提となる部分 から細部まで指導いただきました。また1年次からゼミに参加したのですが、そこで発表される先輩の研究もとても参考になりました。

研究で苦労したことありましたか。

じつは2年次の6月から8月までの間、転職活動のため研究を休みました。復帰後、研究の遅れを取り戻すのに苦労しました。シミュレーションというア プローチは、仮説検証型の研究とは異なり、まずシミュレーションを実施して結果を出してから研究に値するのかどうかを判断します。結果がでなければ論文に できませんので、時間的に間に合うのか、ハラハラしました。一時は修了時期の延期も覚悟しましたね。

修了されてからはどうされていますか。

娘が生まれたこともあって、いまは家庭サービスを重視しています。それでも研究室のゼミには定期的に参加しています。最近まで社会シミュレーション 分野の書籍『Generation Social Science, 2007, Joshua M.Epstein』の輪読に参加していました。英語ですし準備も大変ですが、最新の研究に触れ刺激を受けられますので、これからも積極的に参加しようと 思っています。

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